新しくなったNPOサポートセンターをご紹介します。

私たちは社会の「モデルチェンジ」を支援します。この取組みを実現するための「 NPOサポーセンター Vision 2020 」を発表します。

私たちは社会の「モデルチェンジ」を支援します。

 1993年、民間初の中間支援組織として誕生した私たちNPOサポートセンターは、「NPO」[★1] が新しい社会システムをつくる変革のエンジンのような存在になることを信じ、これまで活動してきました。

 この約25年のあいだに「NPO」という存在は、これらを「発見」した先人たちの努力によって、法律もでき、身近なものになって、今も多くの団体が社会課題解決の担い手として活動しています。
★1 : 本文における「NPO」はNPO法人だけをさすものではない。いわゆる「ソーシャルセクター」と呼ばれる多様な組織を包含する言葉として「NPO」を使用している。
 また、この期間で社会課題に対峙する主体も大きく変わりました。

 「企業」は社会にとって正しくやさしく行動するだけでなく、様々な方法で課題解決の担い手を支援し、ともに行動にするようになり、さらには社会課題を新しいビジネスチャンスととらえるようになりました。

 「行政」、特に地方自治体は人口減少と高齢化のなかで財政状況が悪化、自前ではできないことを他組織との協働に求め、より具体的な成果を生み出す主体とのパートナーシップを望むようになりました。

 市民や住民といった「個人」はどうでしょうか。テクノロジーの進化に伴い、一人でも社会に働きかけることができる力を手にしました。情報の爆発的な広がりは、社会課題に対する関心を高め、多元的な価値を受け入れる土壌が育っている一方、地域コミュニティの衰退による人間関係の希薄化によって、新しい分断や不寛容さを生んでいることも否定できません。
 そのなかで「NPO」はどう変わったでしょうか。NPO法ができてから年々数は増えて、法人は5万団体を超えました。ところが、社会課題解決をめざす主体が多様になり、それらが協創することが当たり前になるなかで、相対的に「NPO」の存在感が薄れ、その独自性がみえなくなっていると感じることが増えてきました。

 また、2018年度、NPO法人の総数が初めて減少、ある調査では65歳以上の代表者は6割近くに達し、世代交代の準備は進んでいないという状況もあり、今後は活動休止や解散となる団体も増えることが予想されます。[★2] あらためて、「NPO」のあり方が問い直される時代になったといえます。

★2 : 調査によると全体で65歳以上の代表は58.8%、活動当初からの代表者が57.1%を占めていて、交代準備が進んでいない団体は60.2%に上る。また、NPO法人で事業報告書を提出期限から3年未満の間未提出の団体は6791法人で全体の約13.1%で、これらは実質活動をしていない可能性が高く休止・解散するNPO予備軍といえる。【参考】内閣府(2019)『特定非営利活動法人における世代交代とサービスの継続性への影響に関する調査 報告書』、内閣府(2019)『「いわゆる「休眠状態」にあるNPO法人の実態調査結果について」
 そして、私たち「中間支援組織」はどうでしょうか。NPO法ができるころから、多くの中間支援団体が立ち上がり、NPOを世の中に伝え、NPOが活躍できる基盤づくりに力を尽くしてきました。

 そのような取り組みの成果もあって、世の中が社会課題に敏感になり、様々な主体が社会課題解決に乗り出し、情報もノウハウもあふれるようになりました。そのなかで中間支援は曲がり角にきていると言われています。新しいニーズに対応できていないという指摘もあり、実際、その歴史に幕を閉じる団体も増えています。[★3] 「NPO」と同じく、私たちもそのあり方を問われていると考えます。
★3 : 内閣府NPOポータルサイトにて、所轄庁を「全都道府県」、活動分野を「連絡・助言・援助」を含む団体で、2019年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の1年間で「解散」となっている団体数は290団体あった。2020年5月16日に検索。
 これだけ社会課題解決の主体が多様になり、テクノロジーやツールが増えても、残念ながら社会課題はなくなりません。むしろ人口減少、超高齢化、想定外の自然災害や新しい感染症など、未知の課題が増え続けています。

 このような背景のなかで、私たちはどうすればいいのでしょうか。

 NPOサポートセンターは、これまで組織としての「NPO」に注目し、その「事業」[★4] を通じて社会課題を解決することを主に支援してきました。ここでいう「事業」とは社会課題解決を、経済活動を伴う取り組みとして、計画的に継続的に経営という形で行うものを指します。

 この25年で「NPO」は事業化が進み、「ソーシャルビジネスや」や「コミュニティビジネス」という形で活動をサービス化し、社会課題解決と持続可能な経営を両立できる団体が増えています。企業と同じような経営を行い、マーケティングやファンドレイジングに成功する団体もあります。一方で、小さな団体やグループではヒト、モノ、カネやノウハウなどの不足に悩む団体もなくなりません。事業化できない活動もありますし、すべて事業化する必要もないでしょう。

 企業も社会課題解決を掲げて本業を行うようになったからこそ「NPO」にしかできない事業とは何か、「事業」を通じて、社会課題を根本的に解決するとはどういうことか、もう一度問い直す必要があると感じています。

★4 : 「事業」の定義は定まったものがない。NPOの活動すべてが「事業」だともいえるし、財(製品やサービス)を提供する活動、または収益をあげるものだけを指すこともある。私たちは、「NPO」には、社会課題解決をめざす「運動体」としての側面と、この活動を持続可能なものとして収支のバランスを保つ「事業体」(組織)としての側面があると考える。
 根本的な解決とは何か。それは、民族や性別、地域、家庭環境、障がいの有無など、何らかのカテゴリーによって理解される「個人」ではなく、ありのままの「個人」が生きていくことをおびやかされる社会の構造を解き明かし、その理不尽さを解消していくことだと考えます。

 安易に理想を主張するのではなく、安易に数字で評価できる成果を掲げるのではなく、たった一人でも困っている人がいれば、その当事者が安心して暮らしていけるのにはどうしたらよいか、多様な参加を通じて、それを徹底的に一緒に考え、泥臭く行動していくことが、「NPO」の決して失ってはいけない姿勢であり、「NPO」であることの価値だと考えます。

 多様な参加のもとで、課題や価値を共有することで意識・価値観が変わり、構造・ルールを変えることで行動が変わることを、私たちは「モデルチェンジ」と呼びます。社会の「モデルチェンジ」のプロセスに関わり続けることが、「NPO」の役割ではないでしょうか。
 そして、社会が急激に「モデルチェンジ」していくなかで、「NPO」や「中間支援」自体も、「モデルチェンジ」が求められているといえます。

 そこで、私たちNPOサポートセンター自身が変わることをめざして数年前から構造改革を進めてきました。[★5]

 その集大成として、2020年度より、これまでのミッションをとらえなおし、次の3つの柱で活動していくことを多くの方々とお伝えし、共有したいと考えています。
★5 : 2019年5月、NPOサポートセンターは創業当時の理事の大半が交代し、様々な専門家が構成する理事会となった。創業者である山岸が理事長を退任、松本が代表理事に就任。理事・監事の平均年齢は62.2歳から45.7歳となり、中心は70代から30.40代へと若返った。また、これに先駆けて、2015年に事務局長が交代、事業構造の転換もはかり、2013年には30%だった自主事業比率は、2018年に70%となり、ある程度の剰余金も確保できる経営体制をつくった。ここまで要した期間は約6年、まだその途上にあると考えている。

Vision2020の3つの柱

“多様な市民活動の発展に向けた基盤整備を推進し、NPOによる新しい社会システムの構築をめざします。”

 創業以来、掲げてきたこのミッションを変えることはしませんが、「今」と「これから」を踏まえて、こうとらえなおします。

 “モデルチェンジや協創に取り組むNPOを「事業」という側面から支援し、多様な参加を通じて社会課題を根本的に解決するプラットフォームを構築します。”

 そのために私たちの取り組みを、これまでの事業内容と新しい挑戦も含めて、3つの柱として再構築しました。


1. 私たちはNPOのモデルチェンジを支援します。
NPOのモデルチェンジ支援をコンサルティング、バックオフィスサポート、トレーニングプログラム等、多面的に行います。

経営と現場の両立をめざすプログラム
戦略づくりから戦術計画、具体的な実行まで、NPOの活動と事業に必要なトレーニングプログラム「Good Business Studio」を提供します。誰もが参加できる集合研修、独自カスタマイズされた社内研修を通じて、モデルチェンジの実践を推進します。
詳しくはこちら
NPOの経営を担うバックオフィスサポート
事務局運営を効率化、安定化させ、持続可能な組織となるためのバックオフィスサポート(B-SAPO)を提供します。会計、会員・寄付者管理、IT等のバックオフィス業務の改善、ツール導入、業務代行によって、NPOが社会課題解決に注力できる体制づくりを支援します。
詳しくはこちら
NPOの事業構造改革支援サービス
ポストコロナ時代において、根本的な社会課題解決をめざすために、事業戦略全体の見直し、理事会の刷新、事業承継(世代交代)、オンライン化に伴うサービスの再構築などを中長期的にサポートします。あらためて自分たちの活動を見直し、モデルチェンジしましょう。
NPOの事業構造改革支援サービス
ポストコロナ時代において、根本的な社会課題解決をめざすために、事業戦略全体の見直し、理事会の刷新、事業承継(世代交代)、オンライン化に伴うサービスの再構築などを中長期的にサポートします。あらためて自分たちの活動を見直し、モデルチェンジしましょう。


2. 私たちは協創のプラットフォームづくりを支援します。
社会課題解決のための多様な主体による協創の仕組みづくりを、特に東京の自治体との連携で進めます。

自治体の協働推進プログラムのパートナー
専門スタッフが自治体職員とパートナーシップを組み、助成金制度や協働の座組み支援・事業提案を伴走サポート。地域特性をふまえながら事業の見直し・設計・実施をサポートします。
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協創をすすめる政策づくりをサポート
自治体の政策形成支援を通じて、NPOの地域課題解決力の向上を実現します。社会課題解決のための主体や資源を育て、集め、事業を通じて協創できる政策づくりをサポートします。
詳しくはこちら
東京における協創の拠点づくり
自治体の中間支援拠点の開設・改善をサポートします。戦略・事業設計から、運営組織の座組み、支援力強化、運営支援に対応。自治体職員や支援拠点スタッフの育成も行います。都内中間支援拠点をネットワーク化し、体制のあり方検討や人材確保・育成も行います。
東京における協創の拠点づくり
自治体の中間支援拠点の開設・改善をサポートします。戦略・事業設計から、運営組織の座組み、支援力強化、運営支援に対応。自治体職員や支援拠点スタッフの育成も行います。都内中間支援拠点をネットワーク化し、体制のあり方検討や人材確保・育成も行います。


3. 私たちはNPO支援のマーケットづくりをします。
NPO支援の新しい担い手、ツール・サービスが集まり、つながる場(マーケット)をつくります。

NPOを支援し、ともに行動する企業をマッチング
NPO向けのツール・サービスを一元的に集め、NPOが効率的に情報提供・収集できる場を企画していきます。ポータルサイト「NPO支援コレクション」、支援サービスの展示会「BUSINESS to NPO World」を通じ、企業と業界を越えて、社会課題解決のスピードアップを探求していきます。
詳しくはこちら
新しい中間支援を担うフリーランスのコミュニティづくり
NPOのモデルチェンジで必要となる専門知識、スキルを有する、NPO支援のフリーランスと連携をすすめ、NPOの組織や事業運営のサポート体制の構築を推進していきます。NPOが社会課題を根本的に解決するパートナーになる、新しい中間支援の担い手を輩出するスキームを創設します。
詳しくはこちら
新しい中間支援を担うフリーランスのコミュニティづくり
NPOのモデルチェンジで必要となる専門知識、スキルを有する、NPO支援のフリーランスと連携をすすめ、NPOの組織や事業運営のサポート体制の構築を推進していきます。NPOが社会課題を根本的に解決するパートナーになる、新しい中間支援の担い手を輩出するスキームを創設します。
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今後とも、NPOサポートセンターへのご理解とご支援を
よろしくお願い申し上げます。

NPOサポートセンター 代表理事 松本祐一

目玉プロジェクト

Vision2020 新規事業
モデルチェンジ・チャレンジ100
代表理事の松本祐一が、活動戦略に悩むNPOの相談を無料でお受けします。個別相談の模様は、後日NPOサポートセンターのWebサイトでご紹介、動画配信をし、広く公開いたします。
NPO支援者ギルド
NPO支援者ギルドは、経営課題や活動の継続に悩むNPOが、NPO支援の実績がある / NPOの事務局経験がある専門家、フリーランスにお仕事の依頼ができるサービスです。 
詳しくはこちら
近日公開
近日公開

イベント情報

Vision2020 記念イベント

国内の具体事例から、海外の先行事例まで学べるイベント

NPO事業承継サミット2020——何を受け継ぎ、何を変えるのか。世代交代から考えるNPOのモデルチェンジとソーシャルセクターの未来
  • イベント期間 : 2020年10月5日(月)~2020年10月19日(月)
  • 参加方法 : オンラインイベント、動画配信・音声配信
  • 参加費 : 1,000円
  • イベントwebサイト : https://mcnsummit.npo-sc.org/

団体概要

法人名 : 特定非営利活動法人 NPOサポートセンター
設立 : 1993年
代表理事 : 松本 祐一(多摩大学 経営情報学部 教授)
理事 : 石原達也、石山城、伊藤伸、加藤遼、小堀悠、舞原富美子、山岸秀雄
監事 : 日向寺司
所在地 : 東京都港区芝4-7-1 西山ビル4階
WEB : https://npo-sc.org/
TEL : 03-6453-7498
FAX : 03-6453-7499
E-Mail : mcn@npo-sc.org

事業内容 
・NPOの団体支援と人材育成。
・企業との連携やCSRに関するコンサルティング。
・企業のサービスを紹介する国内最大のNPO支援展示会開催。
・自治体の協働に関する研修とコンサルティング。

Recruit

NPOサポートセンターの Vision2020 を読んで共感できる方、NPOサポートセンターで一緒に活動してみませんか。

現在は、以下の職種 / 関わり方で募集中です。
・インターンシップ生

詳しくはこちらから

Contact

NPOサポートセンターでは、今後も Vision2020 関連プロジェクトを準備しております。このプロジェクトの一環で、連携企画のパートナーシップを組む、地域の支援センターさんを募集しています。

※連携企画はパートナーシップを組むもので、費用はいただきません。

詳しくはこちらから

Contact

NPOサポートセンターでは、今後も Vision2020 関連プロジェクトを準備しております。このプロジェクトの一環で、連携企画のパートナーシップを組む、地域の支援センターさんを募集しています。

※連携企画はパートナーシップを組むもので、費用はいただきません。

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お知らせ



2020.10.20 NPO事業承継サミット2020 が、オルタナ(Yahoo!ニュース)に掲載
2020.10.05 NPOサポートセンター Vision2020 特設ウェブサイトをオープン
2020.10.20 NPO事業承継サミット2020 が、オルタナ(Yahoo!ニュース)に掲載